GO! GO! 25!!

春。弾ける。スプリング。

− 25期生の卒部に当たって −

総監督 大津 保男

 「個性が豊か」というよりも、「ユニークなキャラクター揃いの芸人集団」という言葉の方がふさわしい君たち25期生が、もうしばらくすると学生服に身を包み緊張の面もち(?)で中学の門をくぐる、そんな季節となりました。

 君たちのこれまでの成長過程を振り返って見ると、正直なところもう少し小学生のままで置いておき、身体的にも精神的にも変貌をする直前のような、例えて言うならば蝶が羽化する直前のような形で、新しい世界に送り出したいという気がしてなりません。

 低学年の頃から、柳瀬さんをはじめ多くのお父さんやお母さん方、そしてコーチ陣の手を煩わせ、やきもきさせ続けてきた「やんちゃ坊主集団」が、少しずつ自分自身を理解し、社会性を身につけ始めてきている時期だけに、なおさらあともう一歩という気がするのかも知れません。

 このことは、プレーの面でも同様です。25期生の君たちがこれまでに経験してきた大きな大会から交流試合までざっと思い浮かべてみると、残念ながら、日頃のトレーニングで培ってきた一人ひとりの技術や潜在的な運動能力が存分に発揮され、ピッチの外で見ている人々に対して、チームとしての意思表示やプレーヤーの主張を感じさせるプレーは、決して満足できるものとは言えません(もちろん、低学年の頃に比べれば珠玉のプレーの回数は増えてきていますが・・。)。逆に、あと少しというところでチャンスを逃してきた試合が多く、サポーターたちの期待が高まるにつれて、その後のため息の大きさが耳に響き、また、コーチ陣からは何度も繰り返し同じ指摘がされてきたはずです。

 特に、最上級学年となってからは、考えた行動をすることや主体性を身につけることをきっと要求されてきたはずです。自分の目の前に来たボールに反応してただ蹴るのはサッカーでないということは、君たちはもう百も承知していると思いますし、周囲を見て情報収集をすることやその結果で自ら判断して行動することの重要性もきっと同様でしょう。

 中学生になってからは、これまでと違う環境に入ります。要求される自主性や社会性のレベルも高くなり、また先輩・後輩の関係も出てきます。そのためにも、オンザピッチ(試合中でも)、オフザピッチ(試合を離れても)を問わず、あるいはオンザスクール、オフザスクールを問わず、今一番大切な目的は何なのか? そのために自分はどうしたいのか(どうしなければならないのか)? 集団としてはどのようにしたいのか(どのようにさせたいのか)? 等々は、これから新しい生活を迎える中でも、いつも自問自答して欲しいことです。

 それと同時に、これまで長い間、お弁当づくり、洗濯、付き添い、応援など君たちがお母さんをはじめ家族のみんなから受けてきた献身的なサボートに感謝をし、どんな形にせよ恩返しをすることを忘れないでおいて欲しいと思います。

 そしてさらに、君たちがこれまでBJでの活動を通じて学んだことについては、自分なりに磨き上げて、何らかの機会に是非とも後輩たちに伝えて欲しいと思っています。

 

今回の表題には、次のようないくつかのメッセージを込めています。

◎ 掛け算の5×5=25 の語呂合わせから、
 行け(GO)! 行け(GO)! 25期生!! ということで、
 まずは、君たち25期生に、これからの絶え間ざる前進を求めています。

 そして、大きなジャンプをする前に一旦身体を屈めるように、
 君たちがこれまでの試合で思うようにプレーできなかった悔しさや、
 思うような結果が出なかったことなどをバネ(SPRING)
にして、
 卒部の時期の新しい春(SPRING)を迎えたことで、これを
機に
 君たちの溢れんばかりの若さを弾け(SPRING)させ、
 萌芽させて(SPRING UP)欲しい ということです。